平安物語=短編集=【完】



「宮?」

帝の声に我に帰ると、立ち止まってしまった私を不思議そうに見ていらっしゃいます。

ぼーっとしていたことがお分かりになったのでしょうか、優しく微笑んで手を差し伸べてくださいました。

気恥ずかしくも嬉しくて、俯きながら帝の手を取りました。


登香殿女御が見ているだろうと意識しながら―…



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