平安物語=短編集=【完】
――今のは何…?
突然の出来事に驚きましたが、一体何が何だったのか分かりません。
「どうしました?
固まって。」
からかうようにそう言われて、私は
「もう一度…。」
と頼んでいました。
何が何だか分からないし、恥ずかしかったのですが、もう一度して欲しいと思ったのです。
中将様は驚いた顔をなさった後にみるみる赤くなって、一瞬にやけた口元を手のひらで隠しました。
「あの…?」
私が再度言うと、今度は凄く強引に、噛みつくように口づけられました。