平安物語=短編集=【完】
――明後日…。
文を、文箱に仕舞い込みました。
――明後日までいらっしゃれないと言うの?
そんなに、宿直やお付き合いが続くものなの?
……どこの女性のもとへ行かれるの?
胸に渦巻く激情を、おっとりと可愛らしく繕って文を書く術を知らない私は、お返事を書かずにおきました。
――こんなはずじゃなかった…。
こんな、醜い感情なんて抱くはずでは……。
私は、
中将様を愛してしまっているのね。