平安物語=短編集=【完】



生後半年が過ぎた頃、やっと姫が乳母に抱かれて参内した。

―…対面した瞬間の衝撃は忘れない。

宣耀殿更衣にそっくりな和仁によくよく似た、更衣そっくりの女の子であった。


抱かせてもらって感涙を禁じ得ない私を見た、更衣の生前を見知っている古参の女房達は、縁起でもないほどに泣いて席を外してしまった。

事情を知らない女房は訝しんで見ていたが、姫が母に似ていると分かっている和仁もまた、涙を袖で拭っていた。


私は姫に内親王宣下を下し、ことある毎に溺愛した。



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