平安物語=短編集=【完】
そうしてご対面となり女御様のお姿を拝見した時、
ああ
と、思わず自嘲の笑みがこぼれました。
父上こそ、このお方をご覧になっておくべきでした。
こんなお方に、私や姉上を対抗させようとなさるなんて。
どこが素晴らしいだなんて申せません。
ずるいくらいのお美しさなんですから。
これは、頑張れば到達できるようなものではありません。
透き通るような透明感は、神々しくさえあるのです。