平安物語=短編集=【完】



すると、突然父上が麗景殿様の宮家の御用を承ったりなさるようになりました。

きっと、麗景殿様が男御子をお生みになった時のための保険でしょう。

父上ならば、東宮様に男御子が生まれても無理に帝の三の宮を立太子おさせするくらいのことは出来そうですが―…
何と言っても帝御自身が、なるべく東宮様の御子に継がせたいとお思いとのことです。

それに、麗景殿様は帝に大切に思われていらっしゃる立派な御身分のお方。

とは言え、お父上は宮様という不安なお立場でもあります。

つまるところが、父上にとっては接近した方が早いお方なのでした。



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