平安物語=短編集=【完】



ある日、侍従が憤慨してやって来ました。

「とんでもないことですわ。
あの性悪女…」

「まあ、侍従。
なんて嫌な言葉を遣うのかしら。」

「申し訳ございません。
でも姫様、あの北の方ったらあんまりでございます。
姫様に、お屋敷に上がってあちらの姫君の女房になれだなんて言うのですよ!!!」

その言葉に、周りの女房もざわめきます。


「実は、『姫の結婚にあたって若くて見栄えのする人を集めたいのだけれど、そちらの姫君をこちらに寄越されませんか。悪いようには致しません。』と言っていらしたのです。
女房として仕えさせろと言うことでしょう。
こちらの姫君だって同じ父を持つお方なのに、どうしてそこまで軽んじるのでしょうか。」

余りに興奮して、泣き出してしまいました。

他の人達も、とんでもない事だと騒ぎ始めます。



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