平安物語=短編集=【完】



―…愛しい人に愛してもらえないまま、平和に年月が流れました。

私は新顔ながら、父上の後援のおかげで誰より重んじられる妃となっていました。

東宮様のお心が掴めないのは悲しいけれど、他の誰よりお側にいられる喜びを感じていました。

勿論、そんな気持ちは少しも見せませんが…。



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