心の声
『聞いてくれて、ありがとう。』



サクラが最後にそう言った言葉に、私の口元は自然と緩み、笑みがこぼれた。



ありがとう…。



いつもそう。サクラに限ったことじゃない。



つまらない事で笑ったり、つまらない事で、泣いたり、怒ったり。


何かあれば、いつも周りの同級生は私に話してくる。



そして、私は、ホントの自分を偽り、優しい言葉をかけたり、時には一緒に悩んだりもする。



いつも、いつも…。


つまらない事で…。


私は、そういう関係にもう、うんざり。


私の周りの同級生は、私にとって今日の雨のようなモノ。



『耳障りな音』でしかないんだ。



眠りにつこうと、目を閉じながら、そう思った。
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