心の声
澄み切った空を見つめていると、次第に目が光に慣れて、両目でしっかりと一点集中。


その時、突然鳴った目覚ましに、私はビクっと背中を震わせた。


自分で仕掛けた目覚ましに、まさか自分がドキっと驚くなんて…。


どうしようもないモヤモヤ感が、目覚ましの音を消す私の手に自然と力を与えた。


変な気分なまま、私は、自分の部屋から出て、一階のキッチンへと階段を降りていく。



キッチンのドアの前まで着くと、また今日も聞こえてくるあの声。


その声は、私にドアノブを握らすのを躊躇させる。



パパとママの言い争う声が、今日も…。


そっと、ドアノブに手をかけて、ため息を一つこぼし、ゆっくり、ゆっくり、開けた。
< 7 / 8 >

この作品をシェア

pagetop