花火
九月も残すとこ数日となり、夏の暑さも影を潜め、上着が一枚手放せなくなった金曜日、今週はどこに行こうか考えていると、携帯電話が鳴り響いた。貴美からの連絡にしてはまだ早い時間だったが、今日は仕事が早く終わったのだろう、そう思い、あまり気にせずに電話を取った。
「もしもし。今日は仕事早く終わったの?」
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