花火
翌日から様々な検査が始まった。先ずは血液検査やレントゲン、超音波検査という、超音波により臓器の形や組織の状態を調べる検査。CT検査という、X線を使い体内の詳細画像を撮影する検査。更にМRI検査という、臓器の三次元画像を作る検査。検査は終わることなく続き、血管造影検査という、臓器の周りの血管を調べる検査。やっと最後と言われた検査は、今までで一番辛かった。ERCP検査という、口から内視鏡を挿入され、臓器の内部写真を撮る検査だった。
連日による検査、検査、検査。おどろおどろしい機械に毎日の様に体内を調べられ、体も精神も疲れきっていた。お盆休みも終わりを告げ、会社には事情を話し、暫くの間休みを貰った。そしてたっくんにも、今週は会えないことをメールで告げた。貴重な連休が、たっくんとの時間が、とんだ災難により消えて行った。
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