花火
津田沼駅に着いたのは、それから二十分位してからだった。駅に降り立ち改札を抜け、北口の出口を出ると、奥ゆき十メートル程のレンガ敷きの広場になっていた。その中央には、枯れた一本の木によじ登る三人の子供の彫刻があり、その周りを一周するようにベンチが並んでいた。辺りを見回すと、沢山の商業施設や大型スーパー、ショッピングセンターが乱立していた。これは思っていたよりも、家賃の相場が高いかもしれない。一見してそう思う程に、駅周辺は栄えていた。時刻は平日の正午手前だったが、駅前のロータリーには何台ものタクシーが行き来し、駅周辺のショッピングセンターからは、絶えず人が出入りを繰り替えしていた。これだけの街なら不動産屋も沢山あるだろう、そう思い暫く駅の周りを歩くことにした。様々なファーストフード店が並び、コンビニがあり、銀行があり、小さなスーパーがあり、本屋があり、CDショップがあり、パチンコ屋があった。その中で有名タレントがCМをする不動産を見つけ、少し戸惑いつつも自動ドアの前に立った。