花火
「でもね、私も二年間拓哉を見てきたのよ。良いとこも悪いとこも。その中でこんな拓哉の姿を見たことない。こんなに弱って、打ちひしがれた姿を。拓哉、後悔しないようにして。私は今、後悔で一杯よ」
言い終えると、こちらを向いて微笑んだ。その時、右頬に一筋の涙が伝い落ちたことを、忘れはしないだろう。初めて見たその輝きを、二度と見ることない輝きを。
「ありがとう」
言い終えると、こちらを向いて微笑んだ。その時、右頬に一筋の涙が伝い落ちたことを、忘れはしないだろう。初めて見たその輝きを、二度と見ることない輝きを。
「ありがとう」