花火
翌朝は朝八時に起き、最後の荷造りをした。後二時間もすれば引越し業者がやってくる。結果的にダンボールの数は五つまで増えた。後はダンボールに収まらないような、テレビ、ベッド、電子レンジや冷蔵庫、洗濯機などが、裸のままその時を待っていた。
十時丁度に、表で大きなトラックの止まるエンジン音が聞こえた。間も無くチャイムの音が響き、少し間を置いて扉を開いた。玄関先には、三十代前半のよく日焼けした体格のいい男性が立っていた。その後ろには大学生のアルバイトと思われる、少し頼りない青年が一人立っていた。決してひ弱な訳ではないが、前に立っている男性が超人的過ぎたのだ。
十時丁度に、表で大きなトラックの止まるエンジン音が聞こえた。間も無くチャイムの音が響き、少し間を置いて扉を開いた。玄関先には、三十代前半のよく日焼けした体格のいい男性が立っていた。その後ろには大学生のアルバイトと思われる、少し頼りない青年が一人立っていた。決してひ弱な訳ではないが、前に立っている男性が超人的過ぎたのだ。