花火
醍醐味。その言葉は胸に突き刺さった。射撃の名手が、一発で急所を貫き通す様に。さっきまで感じていた、寂しさや切なさが醍醐味と言うならば、素直に受け入れられる気がした。幼心には納得できなかったかもしれないが、今はすでに受け入れ始めていた。
< 93 / 427 >

この作品をシェア

pagetop