神威異伝
十夜は茶碗に口をつけ、中を一気に飲み干すと…日向の方に茶碗を向け、声を張った。
「日向っ、おかわり!!」
十夜の茶碗を、日向が溜め息を吐きつつも受けとると、十夜が首を傾げた。
「どうした?日向」
「いや……。十夜、これでもう四杯目だぞ」
日向は鹿肉の鍋を茶碗に注ぎ、十夜に渡す。
礼を言い、受け取った十夜は小さく笑った。
「日向の作る飯が旨いからな」
「うん。そう言ってもらえると、作った側としては嬉しいな」
日向も小さく笑い、自分の作った鹿肉の鍋に箸をつける。
急いで作ったが、味付けは中々良いな……などと日向は、自分の料理に評価をつけていた。
……明日の朝に食べる分だけの量を残し、二人は箸を置いた。