神威異伝




「……昔、理緒に何があったんだ?」


腕を組みながら、十夜が口を開いた。

日向は目を瞑り……話し始めた。



「今から、十年前…かな。理緒の家が火事になったんだ。その当時七歳だった理緒は、村長に助け出されたんだけど…理緒の両親は……そのまま家と一緒に」
「そう、だったのか…」


(……あたしの家が燃えてる、の。)


先程、理緒が言っていた言葉を思い出しながら十夜が呟いた。

日向は昔を思い出す様に、話し続けた。


「…理緒のおじさんも、おばさんも優しい人でさ。よく遊びに行ってた俺の事も自分の子供みたいに接してくれて……でも、まさか死んじゃうなんて…っ」


そう言って、日向はうつ向いた。


< 152 / 237 >

この作品をシェア

pagetop