神威異伝



走り回っていた二人の動きが、ピタッと止まった。

日向の声の大きさに、二人が驚いたからである。


更に日向は怒った様に声を張った。


「早く食べないと、朝飯が冷えるだろ!!?十夜、元はお前が悪い……理緒に謝るんだ」


子供を怒るような母のオーラを発する日向に言われ、十夜は頭を下げた。


「……ごめん、理緒」


さながらその姿は、母にこれ以上怒られるのが怖くて仕方がない子供の様である。

小さく息を吐き、日向が理緒に声をかけた。


「理緒、これで良いだろ?」
「え?あ……う、うん」


十夜への怒りもすっかり消え去った理緒は、こくこくと頷いた。


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