神威異伝
十夜は理緒から逃げる様に走り出す。
「待ちなさいっ十夜!!」
理緒も、十夜を追いかける様に走り出した。
十夜は顔だけ理緒の方を振り向かせ、声を張る。
「悪かったっつってんのに何で投げんだよ!!」
……ドスッ
「うるさいっ、自分の胸に手を当てて考えなさいよ!!馬鹿十夜ぁ!!」
ドスッ!!
「………………。分かんねぇよ!!ちょっとからかっただけで、そんなに怒んなって」
「よくそんな事言えるわね、最低っ!!」
ドドスッ!!
口喧嘩を繰り広げながら、計五本もの短刀を理緒が投げた頃……
「二人共いい加減にしろっ!!」
今まで黙って朝飯を食べていた日向が、叫んだ。