神威異伝



自分の荷物を置いていた付近に、二つの人影を見つけた十夜は声を張る。


「おーい!!日向、理緒っ!!」


十夜の声に反応した理緒が、腰に手を当てながら叫んだ。


「十夜!!あんた遠くまで行きすぎ―……って、その子どうしたのよ!!?」


文句を言っている途中で、十夜の背にからわれた男の子の存在に気づいた理緒が十夜に駆け寄って来た。

日向も少し遅れて、十夜達の所に来る。


「川上の方で倒れてたんだ…こいつ、怪我してる」


首だけ動かし、男の子に視線を向け十夜が言った。

今も、男の子は目を開けていない。


男の子の側に寄り、日向が呟いた。


「…………。呼吸もそんなに乱れてないし、熱も無いから毒とかに感染はしてないみたいだな」
「日向、分かるのか?」


十夜が尋ねると、日向が頷いた。


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