神威異伝
日向は、澪に軽く頭を下げる。
「では、お言葉に甘えさせていただきます」
『そんなに固くならなくて良い、礼儀があるのは良い事だかな』
澪がそう言うと、十夜が口を挟んだ。
「そーだ、日向は固いんだよ」
「あんたがふざけ過ぎなだけでしょ!!?」
ゴンッ
「ぃでっ!!」
理緒は小さく息を吐き、十夜の頭に拳を降らせた。
そのやり取りを楽しそうに見ていた澪が、口を開いた。
『さて……では、夕食の準備をしよう。暁、桶に水を汲んで来てくれるか?』
「うん!!まかせてっ」
暁は勢いよく立ち上がり、駆け出した。
……出入口の近くに置いてた、水桶を掴むのを忘れずに。
元気よく駆けて行った暁の背を見つめていた澪が、不意に口を開いた。
『あの子は私の子だ。私と…人間の娘との間に出来た』