神威異伝
突然声をかけられた理緒は目を点にし、十夜に問いかけた。
「な、何でよ」
「良いから!!早く来いって」
「…しょうがないわね」
溜め息を吐きながら理緒が十夜の側によると、十夜は理緒の手を掴み…
そのまま、日向の手を握ったままの自分の手の上にのせた。
「ちょっと…十夜!!?」
思いもしなかった十夜の行動に、理緒が声を張る。
そんなのお構い無しに十夜は、理緒の手の上に空いていた自分の手を被せ、言った。
「これからの旅…よろしくな!!日向、理緒っ」
そう言って満足そうに笑う十夜を見て、日向もつられて笑い始めた。
理緒は―……
「…全く、わざわざ言わなくても良いでしょ?」
と、呆れたように呟いているが…その顔には笑みが溢れていた。