神威異伝
握っていた手を離した三人は、自分の荷物をからい直した。
何かを思い出した様に、日向が十夜に話しかけた。
「で、まずは何処を目指すんだ?」
十夜が目を点にする。
「何処って…玄武国だろ?」
「そういう事じゃなくて…。玄武国に行くにしても、村から村に移動してから行くだろ?」
理緒が口を挟む。
「確かに…そうしないと食糧とか買えないしね」
「そういう事だ。ってな訳で十夜、まず何処に行くんだ?」
そう日向が問いかけると、十夜は黙り込んでしまった。
首を傾げ、理緒が十夜に声をかける。
「十夜?どうしたのよ」
「俺…」
十夜が、ぽつりと呟いた。