神威異伝
「そんなの全然考えてなかったから…何処の村に行くかなんて、考えてなかった」
衝撃とも呼べる十夜の発言に、理緒と日向は固まった。
「………ば」
理緒の口から、微かに何かが聞こえた。
十夜が声をかける前に、理緒が叫んだ。
「あんた何考えてんの!!?そんなので玄武国に行ける訳ないじゃないっ、馬鹿十夜っ!!」
「だ、だってよ……」
「だってじゃないわよ」
理緒の気迫にたじたじになりつつも、十夜は反論しようとしたが…それすら言わせてもらえない。
「ひ、ひとまず落ち着けって。理緒…」
そう理緒に声をかけ、日向はからっていた荷物の中をあさくった。