コンビニラブ
数分前の由衣は、
アンの部屋のチャイムを鳴らしていた。


「はーい!」


以前、確かに吉野は言っていた。

そこには男が住んでいるのだと…

なのに、現われたのは紛れもなく女。


「!…どちら様ですか?」

アンがたずねる。


すると

「あんたこそナニ者?!」


強気で聞き返してくる由衣に、
危機感を察知したアンは


「あ…あたし、今、留守を頼まれてて…」

正体を隠すために嘘をついた。


「ウソ!!」

「どうして、ですか?嘘じゃないですよ…」


でも、やはり嘘をつくと、目が泳いでしまうものだ。

と、その瞬間、

「じゃあ、部屋見せて!!」

由衣は、アンの不意をつき、
中を覗き込むめる程、ドアを大きく抉じ開けた。


「やっぱり!!男が住んでるなんてウソばっか!!」


怒りが頂点に達した声と口調。
そしてさらに、
ものすごい剣幕で、
吉野の部屋の方を睨みつける由衣。


その時アンはピンときた。


「あぁ〜!吉野くんの彼女?!」
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