コンビニラブ
バイト中、アクビを連発する伸治をみて、もう一人のバイトが言った。


「寝てないんすか?」

「へ?」

「目赤いっすヨ。」

「やっぱり?」

伸治は自分の両頬を軽く叩いてみせる。


「彼女が寝かせてくんないんすかぁ?」

「俺ってどー見えてんだよ、それ!」

「そーっすね〜…彼女がほっとかない感じ?」

「俺?」

「頼れる男っつーか、ごちゃごちゃ細かいこと言わなそうっつーかぁ!」

「それは、バイト中の俺から想像してんだろ?」

「じゃあ、違うんすか?」

「そりゃあ、勤務中は大人な態度とるよぉ。」

「そーゆーのはやっぱ、大学に行くと教えてもらえるんすか?」

「身に付いてくるものだろ。」

「俺はダメだなぁ。すぐイラってくるもんなぁ!」

「頼むから、俺といる時はトラブらないでくれよなぁ!」

「伸治くんにも辞められたら、俺、マジ困るんで。」

「え?前のバイトの子が辞めた理由って、おまえ関係あんの?」

「まぁ…つきあってたんで。」

「えー!!」

「別れた男と一緒じゃ、やっぱヤでしょー!」

「…彼女と一緒にやってたの?」

「つーか、俺が告ってつきあったんすけど、無理なコトばっか言うんで、じゃあ、そーゆー男を見つけろって言ってやったんすヨ!今頃、探し歩いてんじゃないんすか?!」

「それで終わり?」
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