着せ替え人形


恐る恐る彼の顔をのぞくと色の白い頬が赤らんでいた。


「…ありがとう。
素直にうれしいよ。
こういう気持ちのことを何て言えば良いのかわからないけど、敢えて言葉にしなきゃいけないんなら…


俺も、奈津子が好きだよ」


伏せる一ノ瀬さんの目を覗きこんだ。


「嘘…」


「嘘じゃないって」


だって…イマイチ信じられない。
一ノ瀬さんみたいな素敵な人が何であたしを…?


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