先生愛!



「明日はガーゼ交換はしませんから。また何かあれば呼んで下さい。」

そう言って出て行った。







何かあったらって…







ありありだよ,先生…。



このまだ幼い,幼い子どもの私が
あなたに恋をしてしまったんだから。







この気持ちを…何とかして下さい…











なんてね…。

軽く1人で笑った。

そんな意味で言ってる訳ないってわかってるのにね。








それに,そんなの先生のしったこっちゃないし,
知られても駄目。

私の中の,小さな秘密の恋にしなきゃ…










ブルル…


枕元の携帯が唸りだす。

ディスプレイには『忍(シノブ)』の文字。






すっかり頭の中から消えてしまっていた人の名前。







急に現実に引き戻された。







古賀 忍 (コガ シノブ)
私の彼氏。
去年同じクラスで出会って,付き合いだした。

もう,前から連絡はあまりとってないし,
冴えないやつだけど一応,私の彼氏。



そう,ときめいた事もないけど,私には彼氏がいる。




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