先生愛!
「でも…先生,私,文系なんですよ…。」
残念だけど,先生と同じ医者にはなれない。
悲しいけど。
「俺,文系だったよ?微積出来ないし。」
「嘘っ!?本当に!?」
ヤバい,つい驚きのあまり,タメ口になってしまった。
「うん。有名な大学の医学部にはそりゃあ無理だけど,地方のあまり名の知れない所なら。」
そう言って,ガーゼの周りにテープを貼り終えた。
衝撃の告白に開いた口が閉まらない。
「そうなんですか…!」
とは,言っても医者なんて簡単になれるもんじゃない。
やっぱりこの人,ただ者じゃないんだあ…。
改めて悟った。
またもや…分厚い壁が私と,先生の間に立ちはだかった…。