先生愛!
ガラッ
看護士さんが戻ってきた。
「今,整形の先生に電話したのでもうすぐ来て下さると思いますから,待ってて下さいね。」
整形の先生…誰だろう…?
まさか…尾上先生…かな…
淡い期待が胸を満たしていく。
ガラッ
「どの辺が痺れてます?」
そういって入ってきたのは,
尾上先生ではなく,前手術の医師団にいたあの,ちょい悪オヤジみたいな先生だった。
あの時は
担当医にしてほしい!!
と思うくらいだったのに,今はむしろ興味なし。
淡い期待はさ―っと消えていった。
「多分,一時的な痺れでしょう。心配ありません。」
そういうと,先生は出て行った。
「あの先生,今日は当直みたいなので,また何かおかしかったら呼んで下さいね。」
そういって看護士さんも出て行った。
あ~ぁ。
私,何期待しちゃってたんだろ…
でも…ねぇ,神様。
最後の最後…せめて明日くらいは,先生に会わせて下さい…