『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
「それとも、七海ちゃんのことはあきらめて、
紫と付き合う?」
陸渡にそんな気がさらさらないってことを知った上で、
俺は、挑発を投げかける。
「んなつもりね~よ。
七海は、俺のもんだ。海渡になんか渡すかよ」
「けど、お前七海ちゃんとのデート中に、
紫追いかけてそのまま七海ちゃんほったらかしたんだろ?
大事にする順番間違えてねえ?
今日だって風邪ひいたって嘘ついて、紫といたんだろ?」
陸渡は俺に何も話さない。
けど、俺は花音からおきたことを伝え聞いていた。
この場合、どう考えても陸渡がわるいでしょ。
「んなこと言ったって、紫は妹みたいなもんだ。
泣いてるの見て、そのままほっとけるかよ!」
・・・妹ねぇ。
確かに陸渡にとってはそうかもしれないけど、
七海ちゃんがそれで納得するかねぇ。
海渡兄のイライラの原因だって、そこにあるんだろうけど・・。
こいつ、わかってねぇな。