『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』
一歩一歩慎重に後ろ向きで進むと、
陸渡が笑いながら、近づいてくる。
私が一歩後ずされば、陸渡が一歩前へ出る。
もう一歩後ずされば、陸渡ももう一歩前へ出る。
その繰り返しで、なんとか、ドアの前まで来た。
あとは、ドアノブを回すだけだ。
ドアノブに手をかけた瞬間、
陸渡は、私の背中をドアへ押し付けた。
ばっかじゃん!
そんなことしたって、後はドアを押すだけだよ~ん。
やはり、今日の私はすごい!
っていうか、この俺様を見事手なずけた俺様ハンターか?
得意満面の笑顔が出て、自分でもちょっと笑える。
でも、
次の瞬間。