『勧善懲彼(かんぜんちょうかれ)迷惑な俺様彼氏』

一歩一歩慎重に後ろ向きで進むと、

陸渡が笑いながら、近づいてくる。


私が一歩後ずされば、陸渡が一歩前へ出る。

もう一歩後ずされば、陸渡ももう一歩前へ出る。


その繰り返しで、なんとか、ドアの前まで来た。

あとは、ドアノブを回すだけだ。


ドアノブに手をかけた瞬間、

陸渡は、私の背中をドアへ押し付けた。



ばっかじゃん!

そんなことしたって、後はドアを押すだけだよ~ん。



やはり、今日の私はすごい!

っていうか、この俺様を見事手なずけた俺様ハンターか?


得意満面の笑顔が出て、自分でもちょっと笑える。

でも、

次の瞬間。

< 320 / 404 >

この作品をシェア

pagetop