幼なじみは先生


「ダメ‥ヤメ…て」


「止めて」


あたしの声に気づきハッとするいっくん


城崎は床に倒れ込んだ


いっくんが瞳を伏せながらあたしの元へ歩み寄る

あたしの前まで来ると自分の着ているスーツをあたしに被せてふわっとお姫様抱っこをされた


『ごめんな…ごめん』


何で謝るの…

助けてくれたじゃんか…
謝らなくていいんだよ…

意識がぼおっと遠のいていく


あたしは目を閉ざした





鼻がツンとする


あたしはゆっくり瞳を開けた

ぼやけていた視界に光が差す


一面白の壁‥‥


前も、きたような…


体を起こそうとしたけど痛くて動けない


その時、手に温もりがあるのに気付いた
< 210 / 402 >

この作品をシェア

pagetop