幼なじみは先生


「ご‥ごめん!ヒック‥フェッ…ちょっ‥待って!」


そう言って溢れる涙をゴシゴシと服の袖で拭く


何分かすると涙がようやくおさまってきた


ゆっくりと息を吐いて空気を吸う


「ごめんね‥杏」


「ううん…いいの。ありがとね、真白」


優しい笑顔を浮かべながら微笑みかけられる


「そんな、別に‥」


そこでキュッと下唇を噛み締めた


「先輩は…創也先輩はそのこと知ってるの?」


決心して杏に聞く


そう言うと杏はアスファルトを見ながら睫毛を伏せて口を開いた


「知ってるって言っても…あたしが先輩の彼女殴ったことだけ。ヘヘッ…バカだよねぇ…あたし」


悲しそうに笑いながら髪の毛をいじる杏


「ってことは…先輩は杏が彼女を殴った理由知らないの…?何で…!!」


「だって!先輩にそんなこといったて先輩が悲しむだけじゃん!!あたしは…悲しむ先輩なんかみたくないの!なにも知らないくせに簡単に言わないで!」


ハァッハァッと呼吸を荒げながら怒鳴られた


ハッとしながら杏があたしをみる


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