幼なじみは先生
「そんなん、知らないよ。知るわけないじゃん…けど、杏にとってあたしは余計なお世話だった…?」
「……」
無言のままの杏
空気が張り詰める
あたしはそんな杏にカッとなって思わず声を荒げてしまった
「あたしは杏に幸せになってほしいだけ!何で何も言わないの?もう、いいよ…ごめんね」
そう言うと逃げるかのように杏から逃れた
走って、走って、走って…いつの間にか家に着いていた
あんなこと…言いたかったわけじゃないのに…
肩を震わせながら後悔する
あたしに泣く権利なんてないから…泣いちゃだめ…!!
空をそっと見上げる
灰色の空にパラパラと雪が舞い散る中、瞳からツーッと一粒涙を零した