流れ星との約束
「ストライク! バッターアウト!」
 
 
 西村の声が聞こえる。その後、2年生側のベンチからはため息、1年生側のベンチからは歓声が聞こえた。
 
 小さくガッツポーズを作った安藤が、マウンドから降りていくのが見える。彼の周りには、野手陣が喜びながら集まっていた。
 
 それを見ながら、昇平はバッターボックスで立ち尽くしていた。
 
 
「気にすんな。ホンマにギリギリやったわ。守備、頼むで」
 
 
 キャッチャー道具一式を体に付けた潤が、昇平のグローブを差し出しながら慰めてきた。潤の隣には、スタメンに入っていない和成がいる。ヘルメットを受け取りに来たのだろう。
 
 
「ああ、サンキュー」
 
 
 昇平は潤からグローブを受け取り、和成にヘルメットを渡す。一度だけため息をつくと、彼は自分のポジションであるセンターへと走った。
 
 本来なら、あのボールは見逃すようなものではない。だが、その前のボールが遅いストレートだったため、もっと沈むと判断したのだ。
 
 しかし実際は、それよりも10km/h近く速いボールで、ノビもあった。あのバッテリーにしてやられたということになる。
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