あたしの執事
鼻息を荒くし、笑うこのクソ執事の目の前を、大股で通る。


「次はどんな反応が見れるか楽しみにしてますよ。千秋様」

「余計なお世話じゃ!」


本当によく分からない…あたしも…コイツも

突き放してみたり、引き寄せてみたり…


「言っとくけど!今日の如月も、あたしよく分かんないからねっ」


嫌いだったり、嫌いじゃなかったり…


「承知いたしました。千秋様」


にっこり微笑んだコイツが無償に、好きだったり…するのかもしれない。

振り回されているのも、コイツが何か仕掛けてくる都度赤面するのもあたしだけど、コイツは、そんなに嫌な奴じゃないって…


「今後は気をつけます。今日は見逃してくれますよね。根本は千秋様なのですから」

「!」


分かっているから、許せるんだ…


 
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