紺色の海、緋色の空
あらすじ
最愛の人を失い心を閉ざしていた僕の元に一枚の絵葉書が届く。以来、絵葉書は毎年送られてきて、その都度そこに映る動物達が僕に話しかけてくるようになる。ある日、十枚目の絵葉書に映っていたクジラが女性の姿で現れ、一緒に真実を探す旅に出ようと僕を誘う。

僕とクジラのシロナは最初の絵葉書を頼りにロンドンに向かい、そこで出会った絵画にまつわる逸話をきっかけにエジンバラへと足を伸ばす。旅の途中、僕は自由奔放なシロナに少しずつ惹かれていることに気づく。同時に、十年前に愛し合い死別した姉との記憶が蘇り始める。

最後の地で僕は一人の少女と出会い、あの動物達はすべて自分を護るために自ら作り出した精神世界の別人格だったと知る。旅を経て誰かを愛すことを思い出し、逃げ出したい過去を受け入れた僕の中から、一匹また一匹と動物達が消えていく。そうして僕は、唯一僕の側に残ってくれたシロナと手を繋ぎ、前を向いて歩き出す。
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