only one
きっと何か道があるはず。
旦那様と過ごしたあたたかいこのお屋敷を竜一の思うようにさせてはいけない。
何か証拠を...。
きっと何か見つかるはずだ。
モニター室になっているこの部屋に何かあるのかもしれない。
旦那様の死の原因になる映像が残されていないかどうか確かめなければ。
モニターの前の機械を操作して私は証拠を探しまくった。
ロムが入れてあった引き出しは全て空っぽになっていた。
きっと竜一達が持ち出したに違いない。
それならば機械の中に映像が残されていないのか調べなければならない。
扱ったことのない機械、操作の仕方もわからない。
たくさん並んだボタンを一つ一つ押していくと色々な映像が流れ出した。
「やっぱり機械の中までは触られていない。」
竜一はツメの甘い男。
そう言って馬鹿にしていた彰人さんの言葉通り映像は残されていた。
ここに残されている映像を警察に渡せば彰人さんたちの容疑は晴れるはず。
でもこの映像をどうやって警察に渡すかを考えると私は頭を抱えた。
この温室から一歩も出ることの出来ない私。
警察を呼ぶにもここには外部と連絡を取れるものもない。
でもきっとチャンスがあるはず。
それを信じて待っているしかない。
私はなんとかその映像をロムに納めることが出来た。
消されてもロムがあれば証拠として差し出すことが出来る。
残されている映像を全てロムに移してベッドのマットの下に隠した。