only one
全て私が招いたこと。
旦那様を、彰人さんをマツを疑ったから....。
鳥篭の鳥のようだな。
竜一の高笑いと共に掛けられる言葉は以前魁夢に言われたのと同じ言葉だった。
私に自由なんてない。
私は幸せになんてなれない。
もう一度あの頃のように私は私自身を諦めなくてはいけないのだろうか。
光はやっぱり私の上には射さないのだろうか。
「私はいつかきっとあなたの手の中から逃げてみせる。あなたの思うようになんて絶対にならない!!」
竜一に向って私は言葉を吐き出した。
殴りたければ殴ればいい。
閉じ込めたければ閉じ込めればいい。
魁夢を恐れ何も出来なかった私とは違う。
こんな私を守ろうとしてくれた人がいたんだ。
私をあたたかく見守り私の幸せを願ってくれた旦那様。
ここで竜一に屈するわけにはいかない。
諦めるわけにはいかないんだ。
旦那様に申し訳ないと思いながら生きていくなんて出来ない。
睨みつける私の髪を掴んで顔を近付け竜一は言ったんだ。
「お前に何が出来る。全ては俺の計画通りに事は進んだ。お前を守るものはなにもない。
所詮はお前も俺の手の中だ。」
言い終えると乱暴に掴んだ髪を離し私はベッドの上に転がるようにして弾き飛ばされた。
そのまま部屋から出て行く竜一。
竜一の姿が見えなくなるまで彼の背中を睨みつけた。