カレイドスコープ2〜先生と過ごす日々〜
私たちは車に乗り、町へと出かけた。



「今日は、出張だったんですよね。まさか会えるって思ってなかったから、電話がきた時は驚きました。」


「さっき帰って来たところなんだ。だから、こんな格好でごめんな。」



私は首を横に振った。



「スーツかっこいいですっ!」



そう言うと、先生は照れくさそうな顔をしていた。





私たちが向かったのは駅の近くにある広場。



ここには毎年、この時期になると大きなクリスマスツリーが姿を現す。



それを見に行こうということになった。



実は、私も前に一度しか見たことがない。



ツリーを先生と一緒に見に行けるなんて、嬉しいなあ。



町の中にやってくると、様々なクリスマスイルミネーションが目に映ってとてもきらびやかだ。



駅前の駐車場に車を停め、手を繋ぎ、広場へと歩いた。



「愛菜と、こうして二人で一緒に出かけるの久しぶりだなあ。」



「そうですね…。夏休み以来…。」



あれから、出かけるってことはなかったんだよね…。


最近は、学校でも先生となるべく会わないようにしていたし、会話をするのは電話がほとんど。



だから、なおさら久しぶりに感じちゃう…。



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