【奏】ミントチョコレート
おまけ
グループにいる光石はただ1人の女で…。


自分では異性だと思われてないと

光石は思ってるけど

実はそうじゃなくて…




サバサバしてるし

物事はっきり言うけど

裏表がなくて…


でも、飲み会とかで
空いた皿を気づかれぬよう
サッと片したり


みんなが嫌がる事
気づかない内にやったり



場を盛り上げたり

和ましたり

飾り気がなかったりする。



でも、相談に乗られたら

いつも真剣に聞いて

自分の事のように

親身に向き合って

アドバイスして…



そんな真っ直ぐなところを

いつも見てきた。




何より…




そんな光石に気づいてるのは

俺だけじゃなくて…。





密かにシバも光石を好きなのを

いつも光石を見てたから

俺は気づいてて…。




でも、出逢った瞬間から

挨拶してくれる笑顔に

一発で

光石に惚れた俺は

皆みたいに簡単に


『ミィ』って呼べなくて…。



本当は話してぇのに

素直になれなくて

クールな振りするしか出来ない

そんな情けない俺を、光石が

怖がってるっていうか

嫌がってるってわかってっけど

それでも…

今更どうしようもなくて…




日増しにでかくなって


好きが増えてく気持ちを


抱えてるのがきつくて…。





〝伝えたい"





そんな気持ちになりつつ



嫌われてるのがわかってるし


いつもの光石を見てると

光石はフジモが好きだ

そう思うと


一歩も前に進めなくて――。







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