孤高の狼に捧ぐ恋唄


他の二人も一瞬呆気にとられていたが、すぐに男の子に殴りかかった。



男の子は手をポケットに突っ込んでいたが、

手はそのままに、二人を足で蹴り倒した。



そして私の脇を、何事もなかったかのように通り過ぎようとした。



「あ、あのっ」



私の呼びかけにも応えることなく、歩いていってしまう。



私は追いかけた。

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