愛した名前
私は何も言えず、黙りこむ。
そんな私にけいは、ははって笑って、
「冗談」
そう言って舌を出した。
ベットから立ち上がり、私の部屋をうろちょろする。
「・・・びっくりさせないでよ・・・」
私は小さく呟いた。
「ま、どうせ中学じゃ、早いって、さきは思ってるだろ?」
けいは見透かすように言ってきた。
「当たり前でしょ!」
中学生で子供なんてできちゃったら、私どうすればいいの?
高校生でも、だけどね・・・。
でも・・・・
「けいはヤりたいの?」
私は恥ずかしいと思いながらもけいに聞く。
「少し~」
けいは迷うことなく、答えた。
少しって・・・。
「でも、俺、さきすっごい大事だから、さきがヤりたいって思ってくれる日まで、待つよ?」
そう言ってけいは優しく笑った。