愛した名前


「まずは第一歩が大事でしょ?!始めの一歩だよ、みとりちゃん!」


そう言ってみとりちゃんをつついてみる。


「や、そうだけど、でも・・・」


本当に、恋する乙女って感じ・・・。


めっちゃ顔赤くしちゃって。


かわいいよなぁ、みとりちゃんて・・・


「でも、なんでたくとなの?」


ちょっと疑問。


まあ、たくともかっこいいかもだけど、他にもかっこいい人なんているじゃん?


みとりちゃんてかわいいから、モテるだろうし、別にたくとじゃなくても・・・・


「一目惚れ・・・」


そう言って照れて笑うみとりちゃんの顔は凄く幸せそう。


「ねぇ、明日遊ばない?!」


みとりちゃんが元気よく言った。


明日は・・・土曜日か。


「いいよ~?」


私は少し考えて答えた。


「作戦会議しよ♪」


「・・・なんの?」


私が首を傾げていると、「決まってるじゃん!」と笑顔で言って小さな声で


「たくと君に話しかける・・・」


と言う。


「じゃあ、1時に学校集合ね!」


「おっけい」


私は親指をたてて返事をする。


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