愛した名前

私が不安そうな顔をすると、みとりちゃんはすぐに気づく。


「・・・やっぱ不安?」

「うんー・・・」


私は下を向き気味に微妙な返事をする。


そんな私をみとりちゃんはじっと見つめて、口を開く。


「・・・っ!お祭り!!」


一言だけ言われて何を言われたかわからない。


「お祭りが・・・?」


「あるでしょー!ほら、何ヵ月後かだよ~♪」


みとりちゃんは笑顔で私を見る。


・・・


「あと、2ヶ月もあるっ・・・」


このへんのお祭りったら8月でしょ。


今6月だし。


「でも、でも、お祭り誘ってみれば?!予約っ、みたいな」


そう言って私の肩をゆらす。


・・・誘うって言っても・・・早すぎじゃない?


てか・・・


「みとりちゃんがたくと誘えばいんだよー!」




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