俺だけの愛しい妹
朝食を済ませ、学校へ行く準備。
いつも俺は結菜と一緒に途中まで行く。
本当は学校までいきたいが、違う方向だし、さすがにそれはまずい。
肩を並べて歩く結菜は、なんか少し大きくなった気がする。
その気持ちを言葉にしていったら、
少しはにかみながら笑っていた。
あぁ、可愛い。
何度思っても思いたりないくらい。
溢れるこの感情を口にしてしまいそうだ。
やがて、別れのときがきた。
結菜は反対方向の学校だから、ここで一旦お別れ。
会えるのは夜。
「じゃぁ、いってきます」
そう結菜が言うもんだから、俺は名残惜しそうに手を振り
「おう、頑張ってこいよ」
笑った。
結菜の姿が見えなくなるまで見送り、俺も学校へと歩き出す。
その途中、声をかけてきたのは、同じクラスの北宮龍平。
なんか勝手に親友になっているらしい。