転勤族妻の憂鬱
そして

あたし達は、映画館へ向かった…。


映画館への道のりは、行く時と違い、とても長く感じられた…。



もう、このまま、二度と会えない…。


これは、仕方のないことだ…。


それくらい、お互い分かっていた…。



今度、出会ったら、また、求めてしまうかもしれない…。


和樹の優しさを

また、求めてしまうかもしれない…



また、傷つけてしまうかもしれない…。




今のあたしは、それくらい、不安定だ…。


だから、こんな事をしてしまった…。



あたしのせいだ…。

あたしさえ、しっかりしていれば


こんな事にならなかった…。


亮介を裏切る事も

和樹を傷つける事もなかったんだ…。

あたしは、ずっと自分を責め続けていた…。



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