さようなら。
「やっぱ連絡とってないんだ……

今テツ先輩呼び出すよ」

匠が携帯をポケットから出して

電話しようとしている。

あたし今の状態で会ったら

なに口走るかわかんない。

ひどいこと言うかもしんない。

「テツ先輩?

学校裏の公園いるんすけど

今から来れます?

相談したいことあるんですけど」

匠、嘘ついた。

悩みなんかないのに。

「はい

じゃあお願いします」

電話を切って

「テツ先輩来るよ!」

笑って言った。

やっぱり友達っていい。

変な意味じゃないけど

大事にしたい。
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